こんなゲーム翻訳トライアルはイヤだ その4) 出題元のゲームジャンルが偏っている

(前回分はこちらから: 「こんなゲーム翻訳トライアルはイヤだ その3) 訳注が訳文の何倍もの分量になってしまう

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A) こんなゲーム翻訳トライアルはイヤだ(目次)

1) 訳注を書く欄がない
2) 話者・ト書き情報がまるでない
3) 訳注が訳文の何倍もの分量になってしまう
4) 出題元のゲームジャンルが偏っている
5) 出題内容のテキストの種類がごちゃ混ぜになっている
6) やたらと時間がかかる
7) 問題文に明らかな誤字・脱字や文法上のミスがある
8) トライアルには合格したものの、翻訳会社側が提示してきたレート上限が自分のレート下限未何
9) そもそもトライアルがない

※他にもあれば追記していきたいと思います。お聞かせください。

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B) こんなゲーム翻訳トライアルはイヤだ(詳述)

B4) 出題元のゲームジャンルが偏っている

ゲーム案件の頻度が少ない翻訳会社さんの場合、仕方のないことですが、

トライアル問題の出題のゲームジャンルが偏ってしまっている場合、

<実力的には即戦力になりうるものの、たまたまそれらのジャンルが苦手ゆえにトライアルの回答が実力よりも低クオリティになってしまう回答者>

も出てきてしまうでしょう。

翻訳者視点の懸念

・「自分は洋ゲーの中ではニッチなジャンルばかり詳しいんだけど、このトライアル問題は苦手ジャンルばかりで答えにくいな。回答するのやめようかな」

・「この会社さんは実際に打診してくる案件もこれらのジャンルばっかりなんだろうか」

参入希望者の懸念

・「イメージしていたゲーム翻訳と違う」

・「不得意ジャンルだらけでまともな翻訳にならない…」

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C) 逆に、こんなトライアルなら受けやすいかも

C4) 実際にその会社が手がけている/手がける見込みのゲームジャンル以外にも、案件の絶対数が多い定番的ジャンルからも出題されている

出題者側の工夫

・英日のゲーム翻訳に多いジャンルのうち、自社で手がける頻度 and/or 可能性が比較的高いジャンルいくつかについて、それぞれ小問~中問規模で出題する

※英日ゲーム翻訳の案件数が比較多いジャンル :

1) ミリタリー系/FPS

2) ファンタジー系/RPG

3) SF系/宇宙探索もの(いわゆる4E作品)

4) クライム系/警察もの

5) 各スポーツ系 (※サッカー、アメフト、モータースポーツ(レース系)、スケボー、プロレスなどが多い印象です。ゴルフ、オリンピック、ウィンタースポーツなどもありそうです)

6) 箱庭系/経営シミュレーション

7) ソーシャル要素のあるモバイルゲーム (※ ソーシャル関連のメッセージの割合が比較的多くなります)

・上記のジャンルをすべてカバーするとトライアルの問題数が膨大になってしまうので、回答したい問題のみ回答する方式とし、回答者が合格した場合は翻訳者データベースに受験ジャンル、およびジャンル毎の成績を記録しておく

翻訳者視点の印象

・「これなら苦手ジャンルはパスして得意なジャンルだけ効率よく回答できる」

・「なるほど、この会社はこういったジャンルの案件を手がけ(てい)る可能性があるのか」

・「このジャンルは自分は苦手だけど、得意としている知り合いの同業がいるので、トライアルを受けるようにすすめてみよう」

参入希望者の印象

・「なるほど、ゲーム翻訳とひとことで言ってもこんなに多岐に渡るのか」

・「意外なジャンルから出題されているけど、元々趣味の範ちゅうにしていて詳しいので、ちょうどよかった」

結果としてどうなるか

・回答者の適性・可処分時間・意欲次第で、様々な形での回答が可能になるでしょう。

・回答を採点した結果、その回答者のゲームジャンル毎の得手不得手がより正確に把握できるでしょう。

・特定のジャンルの案件を得意とする翻訳者を急募したい場合、そのジャンルの問題だけ抜き出して特化型のトライアルを告知することもできるでしょう。

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D4) まとめ: 小問・中問ごとの選択式とすることで、回答側が強みをアピールしやすく、採点側が適性を把握しやすくしましょう

ゲーム翻訳は翻訳者によってジャンル毎のノウハウや経験にかなりのばらつきがあり、経験年数がたとえ同等でも得手不得手のジャンル分布がかなり多彩です。また、あるジャンルのノウハウが必ずしも他のジャンルに応用できるとは限りません。

たとえば映像/字幕翻訳の経験が多い回答者なら、関わった映画に関連のあるジャンルを広くこなせるかもしれません。

ゲーム翻訳そのものの経験は浅くとも、個々のジャンルのゲームを長年プレイし続けてきて、用語や表現に慣れ親しんでいるかもしれません。

ゲームはあまりプレイしないものの、スポーツ全般に詳しい回答者もいるかもしれません。

各ジャンル分の問題をなるべく広く用意して、回答者が強みをアピールしやすいように選択回答式とすれば、適材適所への近道となるはずです。

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次回

こんなゲーム翻訳トライアルはイヤだ その5) 出題内容のテキストの種類がごちゃ混ぜになっている

は後日アップ予定です。

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About Garyou_Tensei

Freelance English-to-Japanese / Japanese-to-English video game translator, 15th year on the job and counting. Currently living in Hiroshima, Japan. Proud father of 2 children. フリーランス歴15年目の英日/日英ゲーム翻訳者。 にわか広島人。広島生まれの子供2人。

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